「Liquid SunriseB-1」

 数日後、僕は学校に呼ばれ、教頭や担任の小谷、さらに生活指導の上沼など、十人近くの教師が集まる会議室で処分を受けた。母も一緒に学校へは行ったのだが、処分を受ける時には僕一人だけが会議室に呼ばれた。(母親がいる前で厳しい処分を発表するのは少々抵抗があったのだろう。そんな教師達の保守的でズル賢いやり方に、僕は今までの高校生活を振り返り、恥ずかしさと悔しさを覚えた)最終的な処分は、大学への推薦の取り消しと二ヶ月間の停学という内容だった。そしてこの処分には『留年』という意味も必然的に含まれていた。三学期の中間テスト、そして学年末テストを受けさせないということなのである。
会議室を出る際、教頭が言った一言で、数日前に小谷が言っていた、「自分から自主退学という道を選んだほうがお前にとっては楽かもしれんぞ」という言葉が僕の脳裏に浮かんだ。学校は、僕という人間を『劣等生』ではなく『敗北者』と認識したのだ。いてもいなくてもどちらでもいい存在ではなく、いてもらっては困る存在だと判断したのだ。その答えが、この処分と教頭の口から出た言葉なのだ。
「山西君、これからもう一年この学校で後輩達と席を並べて頑張るよりも、いっそ一人になって、そこで努力して、大検でも取って受験したほうが君のためかもしれないよ。我々は、一度こういうことがあった生徒に大学への推薦を出すことはできないんだ。つまり、我々がいかに君のことを救いたくても、我々にできることはとても数少ないんだよ。君の将来のためにも、よく考えて答えを出すんだぞ。我々はいつでも君の味方なんだからね」
僕は吐き気がした。そして、それと同時に強い虚脱感に襲われた。自分が今までしてきたことは、こんな瞬間のためにあったのかと思うと、僕の身体からは力という力が全て跡形もなく消え去っていくようだった。それは、ある意味では、僕の表面的なアイデンティティの喪失であり、そして、ある意味では社会的な行き止まりを示しているようにも思えた。もうこれ以上この学校に留まることは、僕自身の崩壊に繋がるのだと、僕はその時、確信せずにはいられなかった。
帰り際、母が突然こんなことを言った。

「ケンちゃん、学校、辞めてもいいのよ。お父さんやお母さんのことは気にしなくていいのよ。お父さんが言っていたように、ケンちゃんはケンちゃんの思った通りにすればいいんだから。お母さんね、学校で先生の表情を見ていて思

 


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